時折、彼は空き教室で項垂れていた。電源が切れたように、全てを投げ出したように。明るい子ではなかったけれど、愛想笑いを絶やさないような子だったから、たまに見かけるその姿に私は惹かれてしまっていた。 普段は耳に掛けている髪が、目にかかっている。…
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