kurayami.

暗黒という闇の淵から

アドベント

頭蓋骨を叩く音、三日目

八王子の山奥。暖炉の火が踊る煉瓦の部屋。 色白で痩せ細った少年、骨くんが本棚の上段に手を伸ばしていた。 そこへ、後ろに立った黒髪うなじ美人の星さんが僅かな差で本を掴み、骨くんへ渡す。「……ありがとうございます」 不服そうに、骨くんが本を受け取っ…

瞬く光、二日目

「ねえ、冬って好き?」 珈琲が揺らぐ赤いマグカップを持った黒髪ボブの女性……星さんが、聞こえるか聞こえないかの声で言った。「え、なんですか」 そんな声に対して『解剖図鑑』を読んでいた細身の少年……骨くんが上ずった声で返事をする。「ううん、なんで…

珈琲に浮かぶ白々

聖夜の音色と光が響き渡る東京都心の街。冷えた夜空の下には不幸と呼べるような珈琲色に幸福のミルクが落とされて、十二月独特の柔らかな雰囲気が醸し出されている。しかし、それも長くは続かない。クリスマスを終えればあっという間に年末が来て、その年が…