深い深い、山の闇夜の中。幼さがまだ残っている少女は、ぼんやりと紅く照らす鳥居の道を、心細く歩いている。 一つ下の弟、太郎が消えて三日目の夜。少女は我慢できなくなり、飛び出した。帰らない太郎に、心当たりがあったのだ。町の西にある山の裏側、そこ…
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