「あのね、りんごを見たの」 縁側から声がした。麦わら帽子を被り、水色のワンピースを身に纏った少女が、つま先を伸ばし、にこにことしている。「あらあ、ここら辺に林檎の成る木なんてあったかしら」 少女の祖母は、頬に手を当て考える。「本当に見たんだ…
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