薄暗い店内で、僕は目を覚ました。携帯の時間を見ると昼の午前十時。店内は窓がないせいで、時間感覚が狂う。時間の情報がなければ夜だって疑わないと思う。 隣を見れば、先輩の美夏さんが寝息を立てていた。一瞬疑問に思い、すぐに思い出す。添い寝してくれ…
私の前髪は、左から右にかけて長い。左目は眉毛が出るぐらい。右目は前髪で隠れるようになっている。 前髪をまっすぐ斜めに、切り揃えている。個性的だってよく言われるけど、この前髪には理由がある。 私の右目が隠れるように長いのは、右側に立ちたがる君…
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