kurayami.

暗黒という闇の淵から

2018-08-20から1日間の記事一覧

消失点

熱気が苛立ちと共に俺を包み、前髪に汗を滴らせた。 コンクリートの硬さが一々身体に負担をかけて重圧が歩みを遅らせる。しかし、気が遠くなる真夏の残酷とは裏腹に、俺の精神は酷く落ち着いていた。「ああ、大丈夫だ」 わかっていた。 全部わかっている、理…