風間桂は、真夏の陽炎の中から現れ、櫻井李香に近づいた。 白シャツに身を包んだ風間は、夏の匂いがする。「ぜひ、貴方と共に飛び立ちたいんだ」 交際を始めて二年、風間は李香にプロポーズをした。 李香は風間を受け入れた。「だって、私は貴方の虜だから」…
80 「お前そんな、髪を結うほど長くないだろう」 輸送ヘリの中、カイの手首に巻かれたヘアゴムを見てジンが言った。「ああ、これは……大事なパートナーからのお守りだ」「そうか、お前の」 それを聞いたジンが、微笑む。「なあカイ、お前のパートナー、でかい…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。