「今日は早かったね」
貴方がいつもの場所、公園のベンチに座っていた。
「遅かったね」「待ってたよ」
「お疲れ様」「おかえりなさい」
この場所に来れば、
貴方は必ず様々な言葉で私を迎えてくれる。
それが例え、口数が少なくて言葉の貧しい私でも。
私から言わせたら、貴方は物好きだ。
いつもありがとう。
「ちょっとだけ、学校で引きとめられて」
私はそう言って、いつものように貴方の横に座る。
「それは災難だ」
風のような不思議な貴方の声。
ここに来れば貴方に会える。
そう確信できる程、ここで貴方に会ってきた。
いつもの、なんて言える程に。
きっと、貴方と離れたら、ここは呪いの地。
なんてね。まだ先の話。そうであってほしい。
「ねえ、なに考えてるのかな」
貴方がいつもの質問をした。
「貴方のことよ」
「それは、なんとなくわかってた」
「顔に出てたのね」
「うん、それで、なに考えてたのさ」
「うーん、この場所のこと」
「んーそっか、そっか」
そう言って、貴方が聞くのを諦めた。
「はー寂しかった」
貴方は、それもいつも言う。
次に会えるのは一週間後だものね。 「寂し
「あ、パン持ってるんだけど食べるかな」 い」
貴方がそう言って、カバンを手に取った。
今日はパンなんだ。
「ん、食べる」
「クロワッサン」
「あ、好き」
「美味しいよね」
貴方が渡したクロワッサン。
私は一口齧る。
今日ここから見える夕日は、オレンジ色。
「あー今日も、疲れたなあ」
私の言葉に、君は反応しない。 「疲
「この先、不安だ」 れ
「このまま帰りたくないや」 「不 た」
足が、地面に繋がったみたいに、 安」
動かない。
「貴方と、一緒にいたい」 「帰りた
私の言葉を、貴方は黙って聞いた。 くない」
「離れたくないなあ」
そして、私の頭を撫でた。
いつも、いつもありがとう。 「離れ
私の嘔吐に、付き合ってくれて。 たく
貴方のおかげだよ。 な
貴方がいるから、私はたくさん吐き出せる。 い」
貧しい言葉の代わりにある、膨大な感情。
いらないものが多すぎるの。動けなくなっちゃう。
吐くとこ、捨てるとこ、いつまでも見てて。
ああ。
きっと、目には見えない、
膨大な感情がここに、積もっている。
この曜日、この時間。私と貴方がいるいつもの場所。
ここはもう、私たちのごみ捨て場。
「眠た
nina_three_word.い」
「お金が足りな
〈 いつもの場所 〉が〈 ごみ捨て場 〉
い」
「助けて」
「もうしないから」
「うそ」
が怖い」 「憂
「夜「友達だったのに」 「苦しい」鬱」
「可愛くなりたい」「お父さん」 「喋りたくない」
「頼れないな」「むかつく」「辛い」「どうでもいい」
「死にたい」「あの男」「死んじゃえ」「いなくなれ」
「あのクラスメイト」「脚痛い」「嫌い」「愛してる」
「」「」「」「」「」「」「 」「」「」「」「」「」
「」「」「 」「」「」「」「」「」「」「」「」「」